2016年9月25日日曜日

映画メモ:聲の形・君の名は

聲の形、聾の映画だと思っていくと面食らう。
広い意味での聲の形=コミュニケーションについての映画。
原作は未見だがニュアンスが違うのではないかと推察。
ああいう話であれば聾というものを扱わないほうが良いのでは?と思ったが、
多分監督あるいは脚本の切り取り方が間違っている可能性を感じた。
コミュニケーションの話が前景化しすぎていて一般的な人間だけでも全く成立する話になってしまっている。
露悪的な表現も却ってテーマをぼやけさせているのではないか。

もう一本、君の名は。
非常に娯楽としてよくできている。
が、「現実はやり直し可能である」というファンタジーに立脚しているのは良くないと思った。
映画の形が良くできているだけに、とても罪深いと思う。

2本に共通して感じたのは現実と映画の関係性に対する考察の欠如。
この時代にこの映画を問う意味というものをもっと考えた方が良いのではないか。
表面的な映画の完成度は2本とも非常に高い。
アニメの官能性は極限まで突き詰められたのではないかとさえ思った。
しかし根本のテーマへの考察の浅さは血の気が引くのを感じる。
この傾向は非常に良くない。
自分の作品がそうなっていないか、あるいはそうならないよう自戒したい。

2016年9月19日月曜日

まだ観られていない話題のアニメ映画

「君の名は」「聲の形」早く観たいなぁ。どちらかというと期待は「聲の形」。
「君の名は」興収が凄いことになってるので、どんなものかと興味本位。
本当にあの大ヒットは羨ましいかぎりですなぁ。
予習をしようと思って前作「言の葉の庭」を見ましたが、絵はとても素晴らしかったですがお話は……よくこれ企画通ったなと思いました。
さて今回はいかに。
しかし作品作れてるのは羨ましい。
自分も何か次の作品やりたいなぁ。

2016年9月10日土曜日

シン・ゴジラ、鑑賞メモ

しばらくぶりの更新。話題のシン・ゴジラを観て思ったことメモ。まずは単純に面白いと思った。…首を捻るディテールも沢山あるのだが、それを凌ぐ良さがある。全体的な映画のルックとしてはリアルにゴジラが東京に上陸したらどうなるのか、というシュミレーション。映画としては庵野さんの引いたリアリティラインがどのくらい上手く機能しているのかが勝負。私の印象的には画的なリアリティの作り方はかなり成功しているが、キャラクターと脚本では、もう一息。
まず、特撮の配置の仕方について。もう何年も前になるけど、樋口さんが特技監督をやっていた平成ガメラシリーズの作りが踏襲されている。
ド派手な特撮シーンが映画本編中、3回。間をドラマでつなぐ。ドラマパートに微妙な特撮は殆ど絡まない。
エネルギーを注ぐところをきっちり決めてつくっているからこそ15億という低予算で出来たのだろう。
特撮パートはとても良かった。
電車爆弾も怪獣映画のクライマックスとしてバカバカしくも楽しかった。
私が一番気になったのはキャラクターのリアリティ。分かりやすい漫画的なキャラクターに微妙に振りすぎたのでは?と感じた。台詞は専門用語はリアルだが、ちょいちょい漫画的な言い回しが引っかかった。
しかし役者の熱演でかなり相殺されてると思う。特に主役の…名前わすれた…ラスト近く自衛隊の前での熱弁はとても良かった。
あの芝居が出る空気に現場を持っていったのは庵野さんの凄さだろう。
脚本で一番気になったのは、死んだ博士がいるという設定。あれは完全に最初の劇場版パトレイバーを想起させるので、一捻りなかったのだろうか?という事とリアリティ的にも、ゴジラを1人で分析して対処方法を編み出した人がいるというのは、政治の世界をリアルに見せようという方針に対して大分リアリティを欠く設定だと思った。
ただゴジラ特別対策チーム?の面々だけで謎解きをするのも地味だし導き出す答えのリアリティをどう作るのかという問題が出来ると思うので本作の一番難しいシナリオの肝だったのかもしれない。
あとは、冒頭のフェイクドキュメンタリーの部分の特に役者の声の下手さはリアリティに繋がってない気がして今ひとつだった。
しかし、全体のバランスとスタッフの熱量は素晴らしく売れるのも納得の映画だと思った。