2011年12月29日木曜日

年の瀬

ですが、なかなか仕事が終わりませんねぇ。最後までドタバタな年になりそうです。

2011年12月10日土曜日

無意識

人間の行動には意識している時と無意識の時の二種類ある。意識的にやる事は気をつけていれば憶えていたり思い出せたりするものだけど無意識の事はなかなか気づけない。けど、演出家にとっては無意識の事が大事な事が多くて、まず無意識の事に気づいて見つめ直す事で変化が生まれる。といっても無意識の事を映像に定着させる時、観客が皆気づく様にするという事ではない。映像に定着させる時点で気づきはあるから、どの程度観客に気づかせるかはその時々かと思う。しかし演出家が気づかない事には何も始まらないので無意識に気づけるように気をつけている。


2011年12月9日金曜日

アニメ制作ソフト

手描きアニメ制作のソフトはあまり種類が無い、のですが今WEB系と呼ばれているような人達が主に使っているのがFlashです。これはそもそも手描きアニメ制作専門のソフトでは無いわけですが、いくつかの点でアニメ作りに向いているようです。一つはタイムラインのコントロールが容易、もう一つはベクターで描くので解像度の変更が容易。もう一つはベクターなので筆圧などの情報を使わないので現状の日本で最も普及しているペイントソフトRETASと相性がいい事です。FlashはRETASで使うtargaの書きだしが出来ないのですが、VIXで変換しているようです。Flashの問題点も色々ありそうですが描画した線を勝手に補正されてしまうのと、作監制度との相性が最大の問題と感じました。手描きアニメ制作ソフトで現状最も完成度が高そうなのがTVPaintAnimationですが、ラスター形式で描くのをメインに設計されてるので日本の仕上げの工程との相性が悪いかもしれないと感じます。ベクターでも描けるようですが、ベクターで描くならばTVPaintは大げさ過ぎる気がします。日本の制作事情にあったソフトが開発出来るといいのですが…



2011年12月3日土曜日

すっかり寒くなりました

色んな企画がもぞもぞと割と賑やかになりそうで一時期の不況を喰らった感じからは脱した様な印象はありますが日本の景気が劇的の回復するとはとても思えないので何か手を打つなら今なのかもしれません。商業アニメの初期を作ってきた人達が少しずつ亡くなられ世代交代がジワジワと進行している気配。あと十年以内には確実に東映、虫プロの第一世代の方達は現役を退きその後のいまアニメ界を支えている中心世代50~45位の人達も少しずつ引退し始めているでしょう。そして今中心になりつつある30代半ばより下の人達がバリバリと業界を牽引しているはず。(中間の世代は結構人数が少ないのです)その時業界がどうなっているのか楽しみです。


2011年11月27日日曜日

アニソン

アニソンはタイアップも増えたし随分幅が広がってアニソンというジャンルでは無くなってしまったみたい。昔みたいにタイトルを連呼するような歌はすっかり少数派になった気がします。アニメ好きを標榜するミュージシャンも増えたし、どんどんノンジャンルに広がっていくとよいなあ。でも子供向けのアニメとかは口ずさみやすい歌がやっぱりいいと思います。声優さんも歌を歌わない人はほとんどいなくなったような感じですね。

2011年11月22日火曜日

ありえない鼻唄

喫茶店で近くにいた女子高生が何気なく鼻唄をうたっていたのを聞いて驚いた。昔の女の子向けアニメの主題歌だった。彼女のお母さん世代がみていたような番組だ。何故彼女がその曲を知っていたのかは分からないが、世代を越えて生きてる作品て凄いなあと感じる出来事だった。


2011年11月20日日曜日

背景美術

いまアニメの背景美術でクオリティが高いところは早くからデジタル化に手を付けていたところという印象。それほど詳しくはないけれど素材の共有とか作業効率をうまくあげてクオリティを維持しているのだろう。しかし、本当にビックリするくらい時間が無いのにかなりのクオリティを維持するスタジオとかあって、どうやって作っているのか不思議。今度ちゃんと聞いてみたい。美術がいいと画面がまったくちがって見える、ってそれは当たり前でキャラクターより画面を占める度合いは高いわけだから。今は大手だと草薙、イースター辺りが安定したクオリティの印象。同じ会社でも美術監督による違いはあると思うけど。



2011年11月10日木曜日

違法アップロード

最近某ロボアニメをネットにあげた人に有罪判決が出ましたが、個人的には今の著作権のありかたに疑問を感じます。あまり厳しく取り締まるのは問題があると思います。今は過渡期だと思いますがネットと著作物のあり方は根本から再考されるべきではないのかと。著作権人格権とコピーライトについて手際よくまとめてある論文読めますのでリンク貼っておきます。
白田秀彰:著作物の原理と現代著作権理論

他の論文も青空文庫で読めます。

2011年11月4日金曜日

演技指導論草案

伊丹万作の演技指導論草案、青空文庫で読めるんですが短いし読みやすくてうなずけます。
伊丹万作は亡くなった映画監督の伊丹十三のお父さんです。

2011年11月3日木曜日

層の厚さ

手塚治虫がいいもの見ろ聞けと周りの若い漫画家たちにいっていたとかいうエピソードに限らず、昔の人はもっぱら漫画、アニメをつくる奴は幅広く物を見ろ的なことを言っていたと思いますが、こういうこと言われるジャンルって意外と珍しいかもと思うのです。
漫画アニメの作品層の薄さは、今も変わってません。いや、作品沢山あるじゃん!と思われる方もいるかもしれませんが、文学、音楽と比べれば歴史も関わっている人間の数も比較になりません。実写映画は実は歴史という意味ではアニメとほぼ同じ浅さなのですが、作られている作品の量は比較にならないです。世界中に映画作ってる人は沢山いるから。映画作る人はいい映画沢山見ろ!てなことを言うわけですが、アニメ業界でそんなこという人はまあいません。漫画もアニメも世界中で創る人が増えればいいんですけどねえ。観る人は増えたけど作る人はまだまだみたいです。


2011年10月30日日曜日

オリジナル作品

アニメオリジナルの作品がコンスタントにあるのはいいことだなあ、と思う。アニメは漫画原作ありきじゃないと危なくて作れない、というようなことをとを言う人もいるけれどアニメが漫画に付随するものという認識しかないのが少し腹立たしい。最近はオリジナルで売れた作品が幾つかあるので他人事でも嬉しい。とはいえアニメ製作は漫画より遥かに時間もお金もかかる。オリジナルなるで失敗した作品も山のようにあるので、リスク回避したいのも解る。しかし、オリジナルは作り続けないとスタッフのクオリティやモチベーションは確実に下がると思う。アニメ史のエポックメイキングな作品はやはりオリジナルが多い。オリジナルは間違いなくスタッフのモチベーションを上げると思う。

2011年10月25日火曜日

声優さん

アニメの役者さんはあらかじめ決まった間や尺のなかで芝居をしなければいけません。アニメに慣れていない役者を使う時、その人の間や話す速度と演出の設計したそれが合わずに失敗することがあります。とくに役者の個性が消えてしまってることが。声優さんにしたところで、僕ら演出家はまだ役者が決まってない段階でセリフの長さや間を決めたりしなければいけないこともありますから、その中で芝居を作っていくのは大変です。慣れるとお互い少しずつ近づいていけるんですが。。。

2011年10月21日金曜日

ダンス

アニメキャラのダンスはすっかり定番化した感がありますが、最近の流れはリアルな人間の動きに近いものですね。3Dを下敷きにしたりロトスコープ使ったり。いずれにしても手描きに起こすのは大変そうです。うまくいくと独特の気持ち良さがあるのですが、CGのアニメーターさんも最近はかなり巧くなってしまったので、そこと闘うのは少し分が悪いかもしれません。個人的にはリアルでは出来ないリズムの表現を模索した方がいいのかもと思います。しかし、OP・EDにしろ本編にしろダンスを取り入れてる作品が結構あるということは、アニメキャラのダンスが好きな人沢山いるということなので
まだまだ作られるでしょう。アニメーターもダンスレッスン受けないとだめかも。

2011年10月7日金曜日

ネットの感想

ネットがこんなに普及するまでは作品を観た人の感想なんてそんなに簡単には知る事が出来なかったわけですが、今はリアルタイムでリアクションが分かったりするのは楽しいです。ブログの感想とかだと粗筋解説がメインのも多いですが、そこはすっ飛ばして2、3行の感想だけ拾い読みしたりします。こういう短い感想でも、印象に残ったところだけパッと書いてあって、なるほどそういう所が印象に残ったのかというような事が判ると参考になります。あと、個人的に感想で一番嬉しいなと思うのが「面白くてあっという間に時間が過ぎた」というような事が書いてあるときですね。スタッフ冥利に尽きます。

2011年10月5日水曜日

仕事減ってる?

やはり演出の仕事減ってるみたいで、あちこちで仕事が少ないという話を耳にします。とはいえ、春あたりから少し増えてきそうな気配があるので、若い人が何とか踏ん張れるといいなと思います。まあ元々不安定な仕事で覚悟は皆さんしているとは思いますが、実際仕事が無くなるのはキツいですから。アニメーターは仕事は沢山あるけど単価が安いので相変わらず食べていくのはキツそうです。こういう時は、ホームランではなくコツコツヒットを狙うしかないです。みんな大変ですが頑張りましょう。

2011年10月3日月曜日

十代の影響

10代の頃に好きだった音楽とか映像は良くも悪くも強く影響を受けるものだと思います。自分もその頃の自分の中の熱狂を再現したくてつくってるような気がします。しかし、実際創る立場になった時に昔観た物をそのままつくるわけにはいきません。パクリ云々ではなく、時代が変わってしまっていたり、そもそも自分自身が変わっていて昔観た物語そのままやろうなどとはとても思えません。物語に限らずビジュアルイメージも一緒です。昔の作品を参考にするにしても自分なりに時代にあうようにアレンジしていくことになります。しかし、昔の作品のテイストそのままに何か作りたいという欲求は拭い去り難く残っていて、虎視眈々とその機会を狙っています。でも実際やり始めると昔のままは嫌だなと思うことがほとんどで、、、まあ当たり前ですね。昔の作品のようなものが観たければ、直接昔の作品観ればいいだけですから。ただ創りたいというモチベーションのほとんどは十代の頃観た作品とかなりガッチリ結びついてるので、 モチベーションの供給源としては枯れる事がないのかもしれません。昔好きだった作品と今の自分のやっていること、やりたいことが全然別のようでも何処か繋がってるんだろうな、と思います。

2011年10月2日日曜日

ネット放映

だんだんネットオンリーで放映する作品が増えるのかもしれません。テレビの電波利用料は高いので払うのが大変になってきているのと、ネットの視聴者がかなり拡大したようなので。テレビでUSTREAMを見れるようにもなってきて画面的なクオリティーも地上波に劣らなくなったと言えるのかもしれません。何年か前だとネットオンリーではソフトが売れないと、みんな思っていたし実際その通りだったと思うのですが、少し風向きが変わりつつあるようです。

2011年9月18日日曜日

タイムシートいろいろ

忙しいくて長文書く暇がないです(^^;; アニメ会社各社色々タイムシートがありますが、使いやすいの使いにくいのアンケートとってみたいですね。あ、タイムシートは何コマ目にどの絵がくるか指示する紙です。意外と各社仕様が違います。個人的にはA4のタイムシートは小さくて苦手。デジタル化されてからセル重ねが多くなったので紙が小さいと書きにくいのです。あと、目が悪くなったせいもあるのかも…。 作画もデジタル化されれば、そんな事も関係なくなるんですが。数コマの直しで全部書き直しとかめんどくさいので、早くデジタル化したいですねえ。

2011年9月11日日曜日

演出家の種類

世の中に演出家とかディレクターと呼ばれる人は山の様にいて、同じ名前で呼ばれていても実際やってることは全然違ったりします。映像を扱っている演出家でも、劇(ドラマ)とミュージッククリップのようなものとドキュメンタリーとバラエティーとでは求められる技術が違います。もちろん共通点もあるとは思いますが、かなりの部分違います。ドラマのディレクターにミュージッククリップのような物をつくる技術は基本的には必要ないですし、逆もまたしかりだとおもいます。どのような技術を習得したらいいのかは同じ演出家でも自分が主に生業とする仕事によって変わります。自分の関わっているテレビアニメの場合でいうとドラマを表現する技術が主体で、OPの映像の様なMクリップをつくるような技術は従属的な物になります。OP映像などは得意な人に外注すればいいのですが、ドラマの演出が出来ないのはテレビアニメの演出家としては通用しません。将来どういう仕事をメインにしていきたいのかで、何を学ぶべきか考えるのがいいと思います。特に基礎としてコレを学ぶべき、というのは無いです。ドラマを作りたいあるいは、仕事などで作らざるを得なくなったドラマの技術を学べばいいだけだと思います。

2011年9月9日金曜日

暑いですね

この記事とても面白かったです。 >いつ来るか分からない15分のために常に準備をしているのがプロ、デザイナー奥山清行による「ムーンショット」デザイン幸福論

2011年9月7日水曜日

他人の頭の中

どんな職種であれ、誰かからこんなものを作って欲しいと発注を受けて何か作るわけですが、アニメの仕事なんかは結構抽象度が高いので、相手の注文どうり作るのはなかなか難しい事があります。
定食屋で生姜焼き定食を頼んだ時、豚肉と生姜の味付けが無かったらみんな怒ると思いますが、逆にそれさえ入っていれば一応納得してくれると思います。演出家だと定食の代わりにコンテの発注を受けたりするわけですが、生姜焼き定食を注文されたら基礎が出来てる演出家であれば生姜焼きをつくることは容易です。が、実際にはどういう生姜焼き定食を作って欲しいか、豚肉以外の具だとか、味付けだとかに踏み込んで相手の要求にこたえなければいけません。何か決まったコンセプトのある定食屋の生姜焼き定食だけ発注された料理人みたいな感じでしょうか。しかし味付けなどは使う調味料が限られていたとしても幅広く抽象的で、発注する方も自分のイメージを伝えるのに苦労しますし、受ける方も相手の要求を理解するのは簡単ではありません。結果的に外してしまうこともままあります。昔は外すとひどく凹みましたが最近はそれほど気にならなくなりました。なぜかというと生姜焼き定食は作れているという確信があるからです。どうあがいても他人の頭の中をのぞき見ることは出来ないわけですから齟齬が全く起こらないということはありえませんが、形式的にでも生姜焼き定食にできるかが肝要です。最近は好みも多様化してるので合わせるのはホントに難しいですね…

2011年8月26日金曜日

『〈反〉知的独占』

〈怒〉知的独占 これ面白かったです。〈反〉知的独占という本に補助線を加えた紹介です。大半、特許についてですが著作権のところさらっと読むだけでも興味深い。著作権制度が古くなって現実と合ってない事だけは良く判ります。紹介されてる本読んでみたいですね。
本からの引用部分↓

『知的財産法というのは、政府が私的な独占を強制するということだ。 有効な徴税機構のない国では、いまも昔も、 政府が独占権を与えるのはよくあることだ。紅茶やチョコレートのブランドで、 古いラベルを見ると「女王陛下のご指名により」 と書いてあるのを見たことがあるだろう。国が発達すると、 もっと有効な徴税インフラが、塩の専売や、 大統領の義弟に独占輸入権を与えるといった歳入の仕組みにとってかわる。 したがって、あれやこれやの商業活動を行う独占権を政府役人が売り出したり、 特定の財やサービスの生産や商業化の独占権を売ったりというのは、 ほとんどあらゆる先進市場経済では、だんだん消えていった。知的財産は、 現代的な徴税の前史から残っている、ごく少数のアナクロニズムの一つだ。 いやもっとひどい。それはゆがめられたアナクロニズムで、 いまや当初の設立の狙いとは正反対の、レントシーキング目的で利用されているのだ。 答は ── もし追加インセンティブの必要性が本当にあるなら ── それは補助金で 行うべきで、政府が独占権を与えてはいけない。


なるほどです。

2011年8月15日月曜日

レンズの選択7

またまた間が空いてしまいました…が一応望遠レンズつづき、と絞めにしようかと。望遠はやはり対象から距離を取りたいときや画角を狭くしたい時に使うというのが一番基本的な使い方なのかな、と思います。望遠に絡んだアニメの場合の細かいテクニックも色々あると思いますが、部分的に書いても誤解されそうなのでやめておきます。文字だけだとわかり難いこともありますし。個人的には望遠で奥行きを殺した絵は大好きなのですが、何故と言われると合理的な理由が浮かびません。ただ対象に入り込んで見ている感じは望遠の方が出ると思ってます。と、ここまできて標準レンズについて語らないとはいかに?といわれそうですが標準は基本的にあなたの「目」です。人間の目は状況に応じて(画角が変わるという意味ではなく)広く物を見たり集中したりするので、そういう感覚に応じてレンズを使い分けるのが良いのかな、とおもいます。ただ現代人はレンズを通した映像というものに非常に慣れているので、自分の目だけでなく、光学レンズを通した画も意識せざるを得ないでしょう。カメラを人の視線として捉えるか、あるいはカメラそのものとして捉えるかは表現したいものによって変わってきます。望遠、標準、広角。そして目高、アオリ、俯瞰。基本的な構図はこの要素の順列組み合わせですが、これを決めるだけでもかなり迷うものです。実際作る時は時間との戦いだったりもするのでいちいち理由付けを考えたりしない事もありますが、振り返った時何でこれを使ったのかみたいな事は考えるようにしています。その時その時なるべくベストな選択ができるといいなと思いながら。こんなところで絞めとさせていただきます。

2011年7月30日土曜日

アニメでの画角の決定

gootoohさんのコメントへの回答:画角はフィルムのカメラであれば、焦点距離と露光面の大きさによって変わるので35ミリのフィルムとブローニーサイズのフィルムとでは同じ標準レンズと呼ばれるレンズでも焦点距離が違います。映画のカメラの場合の標準レンズは確か30とか35ミリ位だった思うのでスチルのカメラより少し短いですが、3Dの場合映画のカメラを想定して焦点距離を計算しているのではないかとおもいますが、アニメの場合、人間が手書きで書きますので広角であれ望遠であれ感覚で描いていくしかありません。なので演出家が画角を指定する場合、人物の大きさはこのくらい、それに対して背景の入り込み具合がどのくらいかを伝えるといった感じで指定します。方法は、コンテの画であったり、口頭であったり様々ですが、わかってもらえればどんな説明でも構わないわけです。だから、画面の中の人物はバストアップくらいで70ミリのレンズで撮った感じとか、背景はこの辺が写ってればよいとか。。。。ドラマの場合重要なのは、人物と背景の関係性なので実際の光学レンズをシュミレートすることが目的ではありません。アニメの技術的な問題で嘘をつくこともしばしばありますが、不自然に見えなければいいわけで何を表現したいのか目的を明確に持ってそれが伝わるようにするのが重要です。画角も目的に応じて使い分けます。
もちろん感覚で画角の判断をするのは構わないと思いますが、何故自分がその画角を選んだのか言葉にするように心がけておくと技術として自分の中に蓄積されていくと思います。答えになったでしょうか?

2011年7月29日金曜日

レンズの選択6

ずいぶん時間があいてしまいました…今回は望遠レンズの話。望遠は最近人気ない気がします。超望遠で奥行きをつぶした絵とかは、アニメの構図の基本的な技としてよく使われたんですが、使われすぎて様式化された印象があるのかも。まずは望遠は人間の目の画角より狭いので視野の狭い感じ「集中して見ている」とか「子供の目線」とか表現するのによく使います。特に集中して見ているということを表すのにはよく使われます。いわゆるクローズアップといわれる画はほとんど望遠が使われてますね。広角を使ったクローズアップは背景の情報が増えるので 意図がない場合、うるさい構図に見えてしまう可能性があります。もちろん後ろに写り込む物にもよりますし、広角で駄目ということはないです。

望遠の特徴の一つにレンズディストーションが少ないということがあげられるとおもいます。レンズディストーションの扱いは好みもありますが、強くかかっている場合人間の視線との乖離を感じさせます。なのでレンズディストーションを抑えたい場合、望遠気味で撮るのが良いですが実際の光学レンズだとレンズの明るさや被写界深度の問題で、物理的に使える状況が限定されたり、強くレンズの存在を感じてしまったりする可能性がありますが、アニメの場合被写界深度などは完全に無視出来るのでどんなに遠くから撮った画もつくることは可能です。歪みというのはどうしてもレンズの存在を感じさせてしまうので、それを避けたければ望遠をうまく活用することをおすすめします。

2011年7月21日木曜日

2011年7月3日日曜日

レンズの選択5

被写界深度の話をしようと思いますが、その前に誰が画角を決めるのかという話を少し。
二次元の商業アニメに限った場合、絵コンテの段階で想定されてるのが望ましいと思います。テレビシリーズ最初の方の話は大体監督がコンテを切るので監督以外のコンテマンは監督のコンテを参考にして描くわけですけれども、画角もどういうものを使うとか最初の監督のコンテが作品の方向性を決めます。とはいえ毎度毎度違う話をやるのに加えて、各担当コンテマンの個性もありますから最後は監督が調整をとることになります。人によっては、芝居などの構成はそのままに構図だけ全部直してしまう人もいます。コンテである程度の画角を決めておかないと、担当のアニメーターにお任せになってしまい作品全体の雰囲気をコントロールするのは難しいです。作品によっては監督あるいは総作画監督などの役職の人がレイアウトをチェックして画の雰囲気をコントロールするという場合もあるのでどの段階で固めるということは一概には言えません。ただ大まかな方向性は絵コンテで監督がコントロールすることが必要だと思います。こういう時にはこのレンズというような絶対的答えは無いので、監督が決断していく必要があります。全体を見渡してるのは監督だけですし。そのあとの構図をもっと細かく決めるレイアウトの作業にどこまでメインスタッフが首を突っ込むかというのは現場によってちがいます。あまり首を突っ込みすぎると仕事がこなしきれずに破たんする場合もあります。例えばキャラクターのクローズアップが広角気味でも望遠気味でも演出的な意図はそう変わりませんがロングの画などでは大きく違ってきます。そういうことはコンテでおさえておかないといけません、というようなかんじです。とりあえずこんなところで。。。

さて、被写界深度の話。広角は被写界深度が深くて、望遠は浅いというのが光学レンズの特性ですがアニメの場合何もしなければ全てのものにピントがあってます。で何か見せたいものに焦点を合わせる場合、逆に言うと余計なものから焦点をはずしていくわけです。アニメは絵ですから焦点を外すといってもいくつかやり方があります。
一つは、省略する。細かい形を省くことによって見る人の意識から外していく方法。
一つは、コントラストを下げる。空気遠近法みたいな感じで物を目立たなくさせる。(文字だけだと分かりにくいですね)
まあ他にもありますがそういった選択肢の一つとして光学レンズを模してピントを外すという方法があります。
で、このこととレンズの選択がどういう関係があるかというと、広角レンズは被写界深度が深いので広角の構図の画で、例えば手前になめたもののピントをぼかすと変に見える可能性があるということです。(まあそんなこと普通やらないでしょうけど)
今はデジタルで絵を合成しますからぼかすことは可能なのですが光学レンズではそういうことは起こりませんから不自然に感じてしまうかもしれません。それでぼかさないわけです。
ここで肝心なのは広角はボケない!と安直に考えないことだと思います。ぼかすことは可能なわけだから、広角なのにボケ部分がある画というのも必要ならば作れる訳で、こういう可能性を捨てないことが表現の幅を広げるのではないかと思っています。

2011年6月26日日曜日

レンズの選択4

壁際から撮る話つづき、、、壁を取り除けることが可能なセットのような場所を設定するということがどういう意味があるかと言えば、レンズの選択肢を広げるということです。広角にしろ望遠にしろ対象との距離を稼ぎたい時に壁が邪魔ということは良くありまして、アニメなんだからそんなん気にしなくてもいいじゃんと思うかもしれませんが何も考えないと存在感が出ないということが起こります。カメラがどうとかで無くても人間が室内を眺めるとき壁より向こうには行きようがないわけですからその広さの感覚を超えるような映像はリアリティーを消失する可能性があるというわけです。単に広く見せたいという理由もあるのでしょうが不動産の広告などで部屋の全体を見せるために広角レンズを使った時、実際に部屋を見て狭いじゃん!と思うのもリアリティーの喪失の一例です。実際に想定した部屋を想定した広さで見せる(感じさせる)のには工夫が必要ということです。実際に撮りたい画とリアリティーの折り合いをうまくつけるにはレンズの選択は凄く重要になってくるわけです。で、広角レンズを使うと狭さを表現するのがなかなか難しいので画角を狭くしていくと今度は対象との距離が稼げないので、じゃあ壁外すか、ということになったりしてくるわけですね。
ということで広角の特徴を並べてみます。
・対象物との近さを表現しやすい
・空間の奥行きを強調する、ので空間の狭さを表現しにくい
・レンズの歪みが強く出る
・被写界深度が深い(ピントが合いやすい)
そうだ、被写界深度の話してなかったと思いだしたところでまた次回。

2011年6月24日金曜日

レンズの選択3

広角レンズつづき。。。広角レンズ使う時に厄介なのが歪み(ディスト―ション)です。画角が広くなるほど丸い(防犯カメラの映像とかであるような)歪みが出てしまいます。なので女の子の顔とか近くで写すとひどいことになるというわけです。アニメの場合はある程度であればごまかしがききます。『けいおん』も多少ごまかしてると思われ。。。そもそもアニメのキャラクターはちゃんとした立体ではなく2.5次元的に作られてるのがほとんどなので、もともとごまかしはいっぱいやっていて背景のパースと人物のパースが少し違うけど画としては気にならないというこはありえます。肖像写真とかで望遠レンズ使うのは歪みが少ないからですね。2次元のアニメにおいてカメラを動かすというのは現実のカメラで写した映像とは違っていて、背景動画にしない限りは一枚の写真の上で視線をめぐらすようなものです。実際には背景を切り分けて擬似的に奥行きを作ったりはしますがあくまで疑似です。広角レンズにおいては、そこがすごく顕著に出てしまうので広角の画でカメラを動かすと平面であることが強調されます。(←多分ここはそんなことない!という方もいると思いますが)あと、広角の使われ方でよくあるのが狭い空間にカメラを入れたい時、例えば壁の近くに立っている人物を壁側から撮る(そんな画つくるなよという声も聞こえてきそうですが)なんて時に使われがちです。人物じゃなくても壁際に置いてある花瓶をなめて室内の人物を写すとか、ありがちです。カメラにすごく接近したものを(この場合花瓶)撮るときカメラと対象物がすごく近いということを表現するために広角をつかうわけですね。画角を狭くすると対象物との距離を強調してしまうことがあるので、そこに不自然さ感じる人がいる。壁側から撮る問題は実写で言うセットを使うかかロケセットを使うかということも絡んでくるのでまた複雑なんですが。。。つづく

2011年6月21日火曜日

レンズの選択2

更新間があいてしまいました。。。まずは最近の主流は少し広角の絵かなと。室内でバストアップより広い画だとその傾向が顕著かなと思います。なんでかっていうと背景をしっかり見せたい、か空間、奥行き感を強調して見せたいからですね。カメラ振らなくてもカット詰まなくても広角気味であれば端的に空間を見せられます。これはなかなか画力が必要なので自信がないと出来ないですが、徹底的にやってるのが『けいおん』。かなり意識して広角気味の画を使っていたのではないでしょうか。アクション物なんかだと広角を使って奥行きを強調するというのは手前奥の動きを強調するのでその効果のほどが端的に判るのですが、日常芝居で広角を使うというのは奥深い問題なのではないかと思います。例えば『けいおん』であれば背景をしっかり見せることでキャラクターの存在感を際立たせる。難しいパースであってもそこにしっかりとキャラクターが乗っていることによって存在感を高めるというようなことを狙っていたのではないかと感じました。風景も現実にある場所を意識して使っていましたから、空間を使ってキャラクターの存在感を高めるというのは『けいおん』ではかなり至上命題だったのではないかと思います。しかし、広角を使うと何故存在感が高まるように感じるのかということは、あるいは感じるのではないかと演出家が考えるのかということは非常に興味深いです。キャラクターの存在感を高める方法は空間を強調する、という方法だけでは無いですから何故敢えてそこに突っ込んでいくのか。自分が思う一つの理由は「広角でパースの強調された絵は描くのが難しいので他作品との差異化が図れる」ということです。すこしロングめの画で広角を使ってかっこよく空間を見せるくらいのことは結構どの作品でもやっていますが、腰から上のアップそれ以上の寄りの画でも広角を使うのは背景の手間も極端に増えますしなかなかやれません。広角気味の画を使うのはアニメに限って言えば豪華とイコールでもあるというところでしょうか。しかし室内で広角をメインに使うというのはうっかりすると人間の見た目と離れるというリスクを背負ってる思うのでそこは扱いが難しいかもしれません。つづく

2011年6月15日水曜日

レンズの選択1

久々に技術的な話。光学のレンズは人間の視野に近いものを標準レンズ、それより広いものを広角レンズ、狭いものを望遠レンズと大雑把に3種類に分けていますが、アニメで絵を作る時も(特に最近は)参考にされます。遠近法を使わない構図の作品もあるのですが非常に希少なので光学レンズの特性はほとんどのアニメの絵作りの基準になっています。さて、どういう時にどういうレンズを使うかというのは、作り手によってかなり個性が出ます。そもそも、光学レンズの正確な再現にどういう意味があるのかも問うてみるべきなのですが、まあそういう議論は放置されてる感がありますが。。。それは別の機会にして画角の選択だけでもなかなか悩ましいものです。つづく

2011年6月8日水曜日

大人だけの王国…はゴメンだ

アニメが何となく子供のものだけでは無くなったのは、いい事なんだろうか?昔は自分も大人向けのアニメがつくりたい。そういう作品もあるべき、と思っていた。
子供向けの作品がメインでは無くなったのは主に商売上の理由で、子供が少なくなったりして玩具メーカーのマーチャンダイジングの商売が減って、パッケージ売りがメインになったからだけど、勢いファンの平均年齢は上がる。昔に比べたら安くなったとはいえパッケージはやはり高いから低年齢層は買えない。ファンの数全体は増えたのだろうけど、平均年齢は高くなってる。
大人向けの文化、は山ほどある。子供向けの文化は?基本的には少ない。何故って世の中には大人の方が多いし、力を持ってるから。アニメは子供がとっつき易いメディアだ。でも、大人向けのアニメが多くなったら?
大人でも見られる作品と大人しか見られない作品は全く違う。大人向けの作品は大人しか見られない危険を張らんでいる。その事に自覚的であるべきだと思う。
子供を置いてけぼりにしたら、アニメは老いて駄目になってしまう、んじゃないだろうか?
アニメなんて子供の見るものだ、だからくだらないと考える人は未だに沢山いると思う。しかし、子供の見るものだからこそ重要なんだ、大人の為につくってどうすると最近強く思うようになった。自分が子供の頃観ていたアニメの作り手達はそういう風に考えていた人達が沢山いたと思う。でも、観客の年齢層が広くなっていくに従って自覚されにくくなってしまった。今は大人が、大人か、それに近い大きな子供の為に作るマッチポンプをやっている。アニメやマンガはそういうマッチポンプでないところがよかったはずなのに。大人から子供へのメッセージだったはずなのに。
自分が大人向けの作品を作りたいと思っていたのは自分が子供だったから大人に認めてもらえるような物が作りたかったんだと思う。自分はもうどちらかというと老人に近い年齢になってしまったが大人の為につくろうとは全く思えない。大人が観ても陳腐にうつらないような物にしたいという風には考えるが、それは大人の為に作るという事ではない。大人という物は、それなりの見識を備えていたりもするが、それを墓場に抱えていってもなんの意味もない。子供に渡さなければ。
この国の老人達は、子供たちの事を考えていないんじゃないか?と、本気で疑いたくなるこんな状況のいまこそ子供の為に作品を作るべきなんじゃなかろうか?
大人たちだけの世界なんて真っ平御免だぜ!
と、なんかでかい話なってしまった気もするが心底思う今日この頃です。。。

2011年6月1日水曜日

この記事とか…

海外に足掛かり作るのをようやく始めた感じですかね。もう国内のパイが大きくなりそうもないし、なにより経済が落ち込むのは間違いないですからやらざるを得ない感じでなのでしょう。いい方向に向くといいけど。。。

2011年5月30日月曜日

何かヤバイ気が…

何かここ一年位で急速にグダグダな現場が増えてる気がするんですが…不況の影響はかなり大きいとは思いますが予想以上に作業効率が低くなってると感じます。このままだと食えなくなる人続出するんじゃないかな?自分も一度打ち合わせした人が出来なくなったので再度打ち合わせとか、ほんの数カットのチェックのために移動を繰り返すとか…割に合わない仕事頻出。この作業効率の低下ぶりは久々かも。多分これは局所ではなく業界全体で起こってる現象です。本気で改革しないと皆飢え死にするんじゃないか?

2011年5月29日日曜日

即戦力

自分が業界に入る頃は、採用担当者はみんな口を揃えて即戦力が欲しいと言ってました。しかし、実際即戦力なんていなくて現場入ってから大抵の事は教わる感じで今もやはりそうだと思います。動画マンなんかだと専門学校行くより現場で3ヶ月仕事した方がいいと言う人もいます。素養というのは大事だと思いますが、人を育てることを放棄した現場はうまくいってない場合が多い気がします。即戦力が欲しいとか今だに言ってる会社には入らない事をお勧めしたいです。自分は全然即戦力じゃなかったですからねー( *`ω´)

2011年5月21日土曜日

擬人化

人間が自分以外の事に思いを馳せて考える、というのはなかなか難しい事もある訳で。その時擬人化というのは一つのツールだと思う。しかし、何で日本人は擬人化が好きなのか?原発も擬人化してたくらいですから。やはり、日本人の宗教観と関わりがあるんだろうか。擬人化同人とか沢山あるし、この事について研究してる人はいないのだろうか?

2011年5月11日水曜日

ご当地もの

聖地巡礼を狙った作品はもっぱら成功しているようだ。きちんと地元とコラボしてつくってる例はまだほとんど無いが、あきらかに狙った作品は総じてクオリティが高い。ロケハンは手間がかかるので、そういう手間を惜しまないスタッフは志が高いということもあるだろう。百発百中とはいかないだろうが、ひとつの潮流として定着した感じなので今後どうなるのか楽しみだ。

2011年5月8日日曜日

話し上手

大きな声で話したり、わかり易い言葉を選んだり、相手に伝わるように話すということは演出家にとってかなり重要です。ボソボソと喋るのは指示を出してるのか独り言なのかわからないので聞き返されてしまいます。アニメの演出家というとおとなし目な人を想像しがちですが、意外と声が大きかったり話好きだったりします。これは職業柄やむに止まれず、そうなるのではないかと思われます。アニメーターから転向して演出家になった人は、大きな声で話すのが苦手な人もいますが、しばらくやると段々声が大きくなってきます。とはいえ、仕事で必要なこと以外はあまり話をしない人も沢山いますし、大きな声は、やはり職業柄かなあと。自分の声も昔は聞きとりにくかったと思います…猛省。いい監督は皆話が上手な人が多いと思います。

2011年5月4日水曜日

先のこと

未来を考える。なら、アニメも少し役に立つかもしれないと思う。現実から見通せる近い未来のことを考えると暗澹たる気分になる。それでも、現実について考え続けなきゃいけない。けどそれだけでも辛くて、希望のイメージを持ってないと本当に死んじゃう人がいっぱい出ると思う。そんな時、空想の物語は少し役に立つと思う。現実の少し先の希望のイメージをもちつづける手伝いくらいは出来ると思う。

2011年5月1日日曜日

メールありがとうございます

メールいただきました。CGやってらっしゃって演出家志望とか。ブログ読んで勇気出たとか書いてありましたが嬉しい限りです。大したことは書いてませんが、若い人の刺激になるとか光栄の至りです。しつこいようですが、日本のエンタメ業界はこれからかなり厳しい状況になると思われます。若い方は特に大変だと思いますが何とか乗り切って頂きたいものです。自分も頑張らないとですが…。まあ、ブログは基本思いつきを書き留めているだけで自分の仕事ぶりは棚に上げて書いてたりするので、匿名でご勘弁を。演出家という職業はどうも外から見てても何をやっているのかわかり難いところがあるので、多少演出家の頭の中が伝わるといいなあとかは考えてます。何か聞きたいことがあればお気軽にどうぞ。答えられる範囲で答えます。最近は忙しいというよりネタが思いつかなくて更新が滞り気味…。いやまあ、仕事も一応忙しかったりはするのですが、仕事忙しい時ほどブログ書きたくなるのは…いわゆる逃避…ですな…

2011年4月30日土曜日

時は金なり

演出の仕事の半分位は打ち合わせですが、今は1人のアニメーターが担当するカット数がすくないので、10分とか15分で終わってしまうこともよくあります。なので、なるべく一日にまとまった人数打ち合わせして欲しいのですが、アニメーターが見つからないでもスケジュールないという時は1人でも打ち合わせしないといけません。三十分移動して打ち合わせは五分で終わりとかいう時は悲しくなるので制作さんはぜひ頑張っていただきたいですがwアニメーターにしたところで自宅作業の人など、たかだか10とか15カットのために移動して来るのはとても大変なはず。こういう時間を削る方法を考えることも立派なコストカットにつながるのではないでしょうか?

2011年4月23日土曜日

現実に向かって

アニメの得意は抽象的、観念的表現だと思うけど、こういうことを考えるというのは遠くを見る事だ。遠くの事を考えて近くの現実をやり過ごすという物語力はしかし、目の前の現実に対してやり過ごす希望を与えるという以上の力はない。もちろん、そういうものは必要というのは解っているのだが、観念的過ぎる物語はしばらく見るのが辛いのではないか?現実との紐付きをしっかり考えたい。

2011年4月22日金曜日

戦う少女

昨日最終回の某アニメを見ていて、ふとああいうネタは昔は少年マンガだったよなあと思った。一時代前の魔法少女は変身する=大人になる⇒問題を解決する的な話が多かった。戦うというのは、少年の専売特許だったのだけど、いまや少女の方が戦っているかもしれない。大人になるってことが魔法としての魅力を失っただけなのか。戦いの道具としてだけの魔法は少し魅力が減った気がするのだけど、某作品は面白かったですw

2011年4月20日水曜日

震災のあと

震災のあおりを受けて設定などを少し改変した作品が出て来てるようですが、いたしかたないところです。このあと大分長い間、震災抜きに何かを考えるのは無理でしょうし。しばらくは震災前から決まっていた企画が消化されていくでしょうが、来年辺りからは震災後に決まった企画になっていくはず。その時のラインナップが気になります。今と変わらないのなら、業界終わってるかも…

2011年4月11日月曜日

ひとつき

震災からひと月たって、事態がさっぱり進展してるように思えないですが本当に日本はどうなっちゃうんでしょう。こんな世紀末的状況は空想の中だけにしておきたかったですが…自分の無力さに嫌気がさしてきますね。政治家は本当にしっかりしてほしいです。

2011年4月2日土曜日

これから

これから不景気になって、またアニメの本数減っていくんだろうなーと思うんですけど、そんななかでどうやって作り続けていけばいいんだろうと考えると結構暗澹たる気分になります。そうはいっても、こんな時だからこそ娯楽が必要というのも間違いないとも思います。いままでの制作方法とは違う何かを考えないと立ち行かなくなるだろうなあ、というのは間違いない気がします。いままでもお金の面なんかでは、とてもうまくいってたとは言えないわけで、それにもまして、日本全体が困窮するとなると…大変ですね。それだけじゃなくて質的なところでも批評に耐えうるような強い作品ももっと必要になってくるのだろうと思います。漫画くらい多様性があると…とはいえ映像はつくるのに桁違いのお金がかかるので日本で制作しているものだけで質を支えるのは難しいかも。日本だけじゃなくて海外でももっとアニメ制作が盛んになれば、質的なことも補完されてくるんじゃないかとか。本当に日本の資本や市場だけではアニメをつくりつづけるのは困難な気がしてなりません。アニメ作りが完全に消えてなくなることは無いにしても今の勢いを維持するのは難しいのは間違いなくて、色んな方策を試してみるしかないんでしょうね。

2011年3月28日月曜日

集団創作

集団で物をつくるというのは難しいなあ、と思うことはしばしば。アニメの制作も大概1人ではどうにもならなくて色んな人の力がハーモニーをつくって奇跡が起きるわけですが、逆にひとつボタンを掛け違えていると、みんな一生懸命やっているのに全く効果的ではない、ということが起こります。ハーモニーをつくる1つの大きな要素が演出家な訳ですが、ハーモニーをつくる、というゴールに至る道程は正解がないので道を見極めるのは簡単ではないです。もちろん演出家1人頑張ればゴールにたどり着ける訳ではないですから何となく道が見えていても辿り着けないこともありますし。みんな毎回手探りしてるんでしょうね。

2011年3月26日土曜日

平田オリザ「演技と演出」

平田オリザ「演技と演出」面白かったです。演出の解説書というか、演出って何だろうという基本的なところを解説してくれてます。平田さんの芝居が好き嫌いかは関係なく面白いと思います。私も見た事ないです…すみません…

2011年3月18日金曜日

自粛

アニメ関係のイベントは電力不足もあり中止になったものが多いですが、あまり自粛ばかりでも元気で無いので電力などもう少し安定したらチャリティーイベントなどガンガンやって欲しいですね。上を向いて歩きましょう。

2011年3月14日月曜日

こんなときだから…

アニメのオンデンマンドのコンテンツ無料開放してくれないかな。ずっとニュースばかりでは心が疲れてしまう。特に子供は。NHKがyoutubeに大量の娯楽コンテンツをUPしたのはとても素晴らしいと思う。他の権利者の方々も考えていただきたい。

2011年3月12日土曜日

大変なことに

地震の被災地の皆さまの無事をお祈りしております。

2011年3月10日木曜日

画面の色調

画面全体の色調を決めるのは主にそこに存在するものの色だ。壁のいろとか家具の色とか小物の色。照明もあるけれど、照明は主に明るさをコントロールする要素。もちろん赤とか青とか特殊な照明を使った絵作りもあるけれど、一般的には自然光と蛍光灯と白熱灯の光が多い。ので、画面に写っているものの色で全体の色調は決まる。例えば、部屋の中にどんな色のものが置いてあるかでキャラクターの性格を表現したりできる。そうでなくても画面全体の色調をコントロールする場合照明より先に物そのものの色をコントロールしていく。

2011年3月6日日曜日

自分の仕事以外はなかなか、、、

他部署の大変さは、なかなか判らないもので。。。別にアニメ業界に限ったことではないけれども仲間の仕事を知るのは大事ですね。特に後半の工程の人たちの苦労は知っておいた方がいいですね。どの部署の人も一度、制作進行を経験するといいかもしれない。自主映画的なのりで色んな人が自分以外の仕事をかじってみるというのは苦労を知るというだけではなくアイデアを得るためにも面白いと思います。そんな余裕無いよ!って思っちゃうかもしれませんが、余裕のない時ほど手伝うチャンス。自分も昔はセルの塗りを手伝ったりしました。まあ、難しくて大体邪魔してただけのような気もしますが。。。

2011年3月5日土曜日

演出志望

演出家志望の人へ が結構読まれたようだけど演出家になりたい学生さんてどのくらいいるんだろう?専門学校で演出の勉強してきました、という人にはそういえば会ったことがない気がする。演出になるのは大変。志望の人がもし失敗してもやり直しのききやすい社会だといいんだけど。現状の日本はそうはなってない。積極的にお勧めできない職業なのは辛いなあ…

2011年3月2日水曜日

編集

大概の人の人生はダイジェストで観るととても波乱に富んでいる。アニメに限らず物語の映像は劇的な部分を切り取って見せている。ダイジェストも行き過ぎるとつまらない。映画の予告だけ見て満足する人はいないだろうし、駆け足過ぎてつまらない作品に出会ったこともあるだろう。さて、物事の事象を切り取らずに見せた場合どうなるか。見るのにとても時間がかかる。人生のたった1年を追いかけるだけでも大変。でも、切り取られていない時間の方が寄りそって物語を観られる。どこを切ってどこを残すか。時間を切り取るだけでも映像を作る人の個性が見えるし主張も入ってくる。実際の映像は何を写しているか、どのくらいの大きさで写しているかなど他の要素も加わって複雑な表現になってくる。

2011年2月28日月曜日

人材育成

そういえば、JANICA主催のアニメーター育成事業は人を育てることそのものも目的であるが、他にアニメの人材育成について文化庁がデータを収集するという目的があったようだ。私もちょっと勘違いしてた。確かにそういうデータを蓄積するのは良いことと思う。色んな会社の人材育成法が比較検討されたり、というのは結構すぐに役に立つ気がする。人を育てる余裕のない会社も山ほどあるけれど。

業界団体

アニメ業界は今マーケットの規模が頭打ち。その中で職人たちが利益配分を争っても不毛だ。市場規模そのものを大きくしたり業界の権益の構造を変革する方策を考えていきたい。でも日本の政治とも関わってくるので大変。変革が行われればついて行けない人が多数でると思うのでセーフティネットとかしっかり用意されてないと。政治…難しいけど、ある程度のスピード感をもってやらないとアニメ業界も日本も沈んじゃいそう。

2011年2月25日金曜日

修正…修正…また修正…

作品の合格ラインは最終的には監督などのメインスタッフしか決められない。と、思う。とはいえ、そこに行き着くまでに様々な人間が関わる。善かれ、と思ってしたことが後からメインスタッフにNGを出される、NGといわないまでも修正を加えられることは非常に日常的だ。下手だから直す、という時ももちろんあるが上手い人でも作品の方向性と違うということで直されたりする。直されることが嫌な人(特に絵描き)はアニメの仕事は苦痛かもしれない。最近のアニメは特に作品の統一感を重視するものが多く、絵柄にある程度の幅があってもいいものは少ない。演出にしても良い悪いは別にしてコンテを全部直しちゃう監督はいる。そこまで直すなら全部自分でやればいいのだが、下書きがあるのとないのでは大違いで、下書きがあるからこそ直せている場合がほとんどだ。そういう意味では直してる方も自分で一から作り起こす快感は無い。メインスタッフは最終的なクオリティーを担保しなければいけないので、自分はいいと思ってもクライアントなどとの協定上直しをいれるこもある。アニメの制作現場は船頭がとても多い。なるべく少人数で制作できるとこういうストレスも減るとは思うけど現状は難しい。かな…

2011年2月17日木曜日

段取り芝居

例えばA地点からB地点に誰かが走る時、映像としてどこまで見せるか。というような事をコンテの時はよく考える。校舎の3階の教室から1階の教室まで移動するような場合、移動の過程で先輩に声をかけられるなどのイベントがなければ過程を見せなくても想像がつくので映像の省略が可能だ。階段を降りる、廊下を歩くという何気ない芝居もアニメの場合結構手間がかかるので、テレビアニメの場合「段取り芝居」といわれて省略されがち。極端にいうと三階の教室を出るところまで映像を見せて、次に目的地の教室の入り口にやってくるところへ繋ぐような感じで省略する。実際はもう少し違う方法でなるべく省略を感じさせないようにやる。段取り芝居、などとネガティブな名前で呼ばれているがこういう芝居を丁寧なやるとどういう効果が得られるかというと、観客が映像の人物が生きている時間と同じ時間を感じられやすい。逆に省略していくと劇的な感じは増すが日常感みたいなものは出にくい。省略するもしないも一長一短なので状況に合わせていかに的確に使い分けられるかが肝要です。

2011年2月15日火曜日

やっぱり不況…

どうもかなり業界の景気は冷え込んでるみたいで、去年よりマシにはなった感じですが新人さんには結構厳しい状況が続きそうです。こんな時生き残るにはなるべく来る仕事は断らずにやるしかないですが、支払いの遅延している会社もあるようなので御注意を。この手の情報はあっという間に広がるので注意してれば大丈夫だと思うのですが。仕事が無いとはいっても若い演出さんはなるべくテレビシリーズの仕事をすることをお勧めします。劇場や一部のビデオなど長期の仕事は名前が出るまでに時間もかかるし、制作との繋がりも増えにくく、かなり任せてもらえるテレビシリーズの方が演出の経験としても貴重だとおもいます。量も若いうちに沢山仕事したほうがいいと思うので、ギャラが良くても長期の仕事はお勧めしません。自分が監督でない限りは。仕事ない時期ほど良い人に仕事がいくので、この時期誰かの信用を勝ち得たなら、あとで大きな財産になると思います。って、ここを読んでる新人演出なんているのかしら?

2011年2月14日月曜日

プロップデザイン

コメントがついてたので、お答えしますと、基本的には小物のデザインです。作品によって小物といっても色々あると思いますが、銃器とか食器、バッグ、鞄、装身具などがよくある物でしょうか。作品の中で繰り返し使われる物は世界観の統一とアニメーターの負担を減らすために専門のデザイナーをたてるのです。その場限りしか出てこない小物などは、担当のアニメーターにおまかせする事もあります。おまかせにしても資料の写真を渡したりすることが多いです。最近は結構膨大な量の小物が出てくる事があるので大変です。

2011年2月13日日曜日

デザイン

アニメの中に出てくるデザイン物、例えば新聞、雑誌、広告、お店の看板など、本当はプロのデザイナーに頼みたいところだけど、ちゃんと頼んでる作品は少ない。昔に比べればパソコンで作れる分ましになったが、当たり前だけどプロには及ばない。しかし、ちょっとしたデザインをちゃんとやってあるかないかで、作品のお洒落度は結構違って見える。よく見るとアニメの中にも沢山のデザインが出てくるのだけど、これは日常生活の中にもデザインが溢れてるってことだ。日常的に目にする物だからこそ、ショボいと気になってしまう。とはいえ、なかなかデザイナーに頼むところまではいけないんだよなあ。

2011年2月10日木曜日

助成してくれるなら

JANICAの新人育成プログラムが、完成したようだが、国の支援を受けて何かやるならデジタル作画の制作システムの開発を支援して欲しい。人を育てるよりはアーキテクチャの整備は確実に成果が出るのではないだろうか。あるいはデジタル作画のインフラ整備のお金を支援するとか。作画のデジタル化はもはや避けて通れないはず。あわよくば高いアドビのソフトを使わなくてもデジタル制作だきるようになれば随分なコスト削減になるのだが…それはむつかしいか。

2011年2月9日水曜日

斜陽なのかな…

基本的に商業アニメは芸術ではない。と、思っている。娯楽である。稀に芸術としかいいようもない作品がうまれることはあるかもしれないが、そういうところへ持っていける場合は稀で最初から芸術であることを志向してつくられる作品は、ほぼ無いのではなかろうか。娯楽だからといって、いい加減に作っている訳ではない。上質なもの、あわよくば芸術の域へ、とも思っている。アニメを取り巻く状況は大きく変わってきている。日本の大事なコンテンツ産業だという割には売れてもいないし当然儲かってもいない。ビデオグラムで売れ筋はやはりギャルものなので、メーカー主導の企画であればほぼそこへ行き着く。TV放映で評判が良かったからといってビデオは売れない。見て楽しい、と所有したい、が乖離している。価格設定が買える金額になっていないのが大きな原因であるとおもう。しかし、安くして儲かるのかというと儲からない。日本の市場はほぼ飽和状態なので数を売るには世界を相手にするしかないだろう。それには、日本語の壁やギャルもののようなポルノの問題が横たわっている。インターネットとの付き合いもまた難しい問題を孕んでいる。テレビにしろネットにしろ放映したものが複製されアップロードされていくということをどう考えるのか。音楽のようにライブというものが存在しない映像コンテンツにとっては重要な問題だ。アニメは娯楽としてさえ存亡の危機にある。色々な問題を解決するには構造を変えていくしかないんだろう。自分の頭の中もきっと変えないといけない。アニメの世界に限ったことではないけれど、ここ数年で大きく何か変わらざるを得ない気がする。良い方向に向けばいいけれども。

2011年1月30日日曜日

絵が描けなくても

絵の描けない演出が絵をコントロールしていくのは大変です。その時重要なのは、やはり言葉になります。演出意図が言葉としてハッキリしている事が大事です。例えば、あるキャラクターが緊張してドキドキしているというのを表現したい時、それをどう表すかという方法は様々です。
そもそも、ドキドキしているという心の動きを日常で人から読み取るのは結構難しい事が多いでしょう。何故なら緊張というのは、そもそも抑え込みたい情動なので積極的に相手に向かって表現される事はないからです。もちろんそれでも漏れてくる場合はありますが、ドラマの場合、本来押し隠しているものをあえて人につたえなければいけないということがままあります。ドラマの中の相手には伝わらないけど、お客さんには解らせる。やり方は沢山あって、どれを選択するかが演出になります。
緊張の表現でいうと、例えば頬を染める。手に力が入る。頭を掻く。目線が定まらない。等々、緊張した時にする仕草は山ほどあります。さらに、その強弱など。あるいは、その場では緊張した素振りを見せなかったのに、終わってしばらくして溜息をつくとか。ちょっと考えてみただけでも色々出てきますが、こうやって言葉にしていくと絵を描く人にブレずに自分の表現したいものを伝えていく事ができますし、また自分の意図と違うものをハッキリ指摘する事ができます。演出意図といっても抽象的なイメージだけでは駄目で具体的イメージを重ねる事によって抽象的な事を表現していくというのが大事です。

2011年1月22日土曜日

演出になりたての頃は、タイムシートで切った尺をメモしたり、動画枚数一生懸命数えたりしていた。けど、最近は勘で大体解るようになって特に尺は大体自分の想定通りに収まってしまう。フィルム編集の時は尺が長すぎたり短すぎたりすると、もう一度撮影をやり直さなければいけなかつたので、なるべく失敗したくないという思いもあった。いまは編集もデジタル化してしまって、撮影し直さなくても編集で何とかなる事が多く、昔の緊張感は無くなってしまったかもしれない。とはいえ、経験によって失敗が少なくなった事は事実でコンテのカット尺を一目みれば長すぎたり短すぎたりはすぐ解る。どうして解るのかは、やはり経験と言う以外にない。もちろんセリフ量とか芝居をみてカット尺か適当か判断するわけだけど説明するには要素が膨大すぎる。やはり身体訓練は色んなものを与えてくれて、数をこなす事は大事な気がする。もちろんじっくり考えてやるような仕事もたまにはやるべきだが、(特に演出の場合)あまり長いスパンの仕事はやってる間、全く名前が出ないので若い人には向かないかもしれない。沢山仕事をしても全てやりつくせるということはないので、常に目の前に新しい何かはある。歳をくってもなるべく新しい事に挑戦してみたい。勘で出来ない何かに。

2011年1月9日日曜日

わかるんだけど…

ついついネガティブ発言をしちゃう人っているんですけど(アニメーターに多い)悪気はなくとも現場の士気を下げちゃうんですよね。アニメに限った話ではないと思うんだけどチームで仕事してる時、特にメインに近いスタッフや年長者がそういう発言を連発するとあからさまに雰囲気が悪くなっちゃう。まっとうな事を言ってても言い方で伝わらないこともあるし難しいです。中間管理職たる演出は弱音や愚痴を言う時も言葉や相手や場所を選ばないといかんですね。

2011年1月1日土曜日

新年明けましておめでとうございます

これから数年アニメーションを取り巻く環境は激変するだろう、いやしなかったとしたら終わるんじゃないか?そんなことを思いつつ年が明けた。自分にできることをやっていこうと思う。新しいこと始めよう。
アニメ業界が朽ち果ててもアニメは無くならない。