2010年11月7日日曜日

クロノス時間カイロス時間

クロノス時間とは時計で時計で測れるような物理的時間のことでカイロス時間とは「時熟」と訳されるギリシャ語で人間的時間を指すそうですが(斉藤環「戦闘美少女の精神分析」より)アニメにおいては、もっぱらカイロス時間が支配しているのかもしれません。カイロス時間は友達と楽しく遊んでいるとあっという間に時が過ぎていく、というような感覚的時間を表現しているようですが、映画とかアニメでいうとスローモーションがその最たる表現です。が、アニメの場合特にという気がしますが、編集されている映像の構成全体が実時間より感覚的な時間の表現に主眼に置かれている気がします。アニメの演出はセリフのテンポ(セリフ自体の長さというよりセリフとセリフの間)は基本的に演出家が決め込んでしまわけですが画の情報量の少なさなどもあって、実際の人間がしゃべるような間だと遅く感じることが多いです。だからといってポンポンとしゃべらせ過ぎると観客が意味をかみ砕く余韻が無く、せわしなくなってしまいます。音と言うのはとても現実的な時間を有していますからクロノス時間に従属してると言えるでしょう。音のスローモーションて普段知覚すること無いですもんね。一方視覚の方は割と自在に伸び縮しやすいのではないかと、それは結構体感できるのではないかという気がします。しかし、アニメにおいては基本的には音は画に従属するものですから、画の方の時間に影響を受けます。アニメも映像表現の端くれですから基本的には映像の時間が表現の主眼に置かれるわけで、やはりカイロス時間に支配されやすいのではないかという気がします。映像のテンポだけで編集した時に、音を付けると全然カットの尺が足りないなんてことがたまにありますけど。映像の編集という作業は基本的に実時間の伸縮を操る作業ですから、編集という作業を通った映像は、すべからくカイロス時間に支配されているといってもいいのかもしれません。

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