2009年12月21日月曜日

人に伝える

同じ事を何度も繰り返したり、人に技術を伝えるには 理屈・理論にする必要がある。演出の技術も同じで気付かれにくいが技術があって、誰かに教える為には言葉に落とし込まなくてはいけない。しかし、物語というものは理論だけで構成されているわけではなく、むしろ8割方理屈ではない何かで出来ている。物語を理屈っぽく構成することは可能だ。神話の時代からのデータベースがあるのから、現在流通している物語の原形はかならず、求めることができるだろう。しかし、物語というものは、よく分からない何かを分からないままでありつつも飲みこむためのツールなので物語で語られる対象物は理屈では語り得ない。何故世の中に悪人がいるのか、それを言葉に出来た人はいないが、それでも現実を受け入れないことには人間
は生きていけない。そういう訳の解らない現実を飲み込むためのツールが物語なのだと思う。演出は対象物を生きたまま切り出すことと それを観客に飲み込ませることだ。お腹の空いていない人に無理やり料理を食べさせる事が出来ないように、物語も必要ない人にきかせることは出来ないが、おいしい料理をつくる技術があるように、物語をつくる技術があって、演出の技術というのはこのことだ。演出の技術はしかし、扱う素材によってかなり違う。演出の技術を人に教えるのは難しい。

0 件のコメント: