2009年12月31日木曜日

アニメーターの稼ぎ方

大抵のアニメーターが食うに困らないくらい稼げるようになるまでの道のりは非常に険しい。元々、予算がスタッフの数や時間に対して安いこともあるが、もうひとつ陥りがちな罠がある。
アニメーターはうまくなっていくと難しいカットを頼まれるようになる。しかし、難しいカットのギャラがそれに見合うだけもらえるかというと微妙なのだ。確かに難しいカットの単価を多少高く設定してくれていることはある。が、それはかかる時間とほぼ相殺される程度であることが多い。むしろ、単価に見合わない時間がかかることが多いくらいだ。そうすると、うまくなっても収入は現状維持か下がっていく。
そうならないためには、プレミアをつけてもらはないと駄目なのだが、これには交渉力がいる。
しかし、アニメーター諸氏は交渉事が苦手な方が多い。そうなると、賃金アップは容易ではない。
お金に困っていないアニメーターはそういうビジネスがうまい人だ。まず、賃金交渉を積極的に試みる。相手が是非にと頼んできた場合なら、交渉もしやすいことが多い。仮に賃金交渉が決裂してしかし仕事がほしい場合、可能な限り難しいカットは避ける。あまつさえ相手が憤慨しない程度に手を抜く人もいる。しかし、あまりにもひどい手抜きでなければ単価が安い時には、仕方ないと思わざるを得ない。それなりに金をもらっている人間がしりぬぐいできる範囲であればそれもありだろうと思う。ただずっと手抜きで仕事が続くとは思えないが。制作とて高い給料を貰っているわけでもなければ、良心がないわけではないが、それでもこちらが悲鳴に近い声を上げなければわかってもらえないことは多々ある。アニメが大きなビジネスとして成立するにはまだ乗り越えなければいけない壁が山のようにあるし、アニメーターが飢えて死ぬくらいならビジネスとしてのアニメなんてやめればいいと思う。現場はまだまだひどいと言わざるを得ない。

2009年12月29日火曜日

年末

スタジオの中はすっかり年の瀬ムードで緩い感じ。この空気の中バリバリと仕事が進むはずもない。正月に完全に休みになるアニメ会社は少ないが、それでもかなり人の姿はまばらになる。若い人は正月も会社にきて鍋をやったりする人もいて、一人で過ごすよりはそれもまた楽しかろうと思う。来年は何の仕事をしているのだろう?と不安になったりならなかったり。今年お世話になった人に挨拶して、また一緒に仕事できるといいですねといいつつ、なかなかその後も一緒に仕事できる人は少ない。一期一会。来年もいい仕事ができるといいなあと、ただ願うばかり。

2009年12月27日日曜日

定番

水着回ってあまりにも定番化してしまった訳ですが、果たして売り上げにどの位貢献しているのでしょうか。いや貢献しているにしても、そろそろ何か新しいネタを考えたい物です。いやきっと色んな人が色々考えて挑戦して、そして挫折してるんだろうなあ。やっぱりエロはつよいです…。

2009年12月26日土曜日

年末だし新年にむけて

今ネットでアニメを見てる人ってどのくらいいるんだろう。最近、テレビを見るのが億劫だ。
時間に縛られるし。ニコ動で流したアニメが商売としてうまくいったのかは判らないが、もっとネット配信が盛んになっていくことは想像に難くない。
映画の世界で増えてきたが、映像技術は3Dを模索している。テレビも高価だが裸眼で立体視できるものが出来ているので画質が限界近くつきつめられた今、立体視は次の商売として有力視されているに違いない。しかし、映像の技術のインフレーションは限界にきている気がする。放送の技術もネットの進化で安価になっていくことは間違いないし、3Dのようにプレミアのついた高価なコンテンツとネットで見れるような手頃なコンテンツの2極化するだろう。
ただそのとき、勢いのある表現はほとんど手頃なところから生まれると思う。
アニメも作り方を根本から見直さないと、現状の業界はつぶれていくだろう。
ただ、アニメがなくなり事はないと思う。新しい作り手がちらほらと芽を出しているから。

2009年12月25日金曜日

不況の波

全体的に仕事は減っているようだが、現場的にはそんなに減った印象はない。今までが多過ぎたのだろうが。仕事が減ると新人のチャンスが減るので今が頑張り時かもしれない。仕事量は波があるので、沢山ある時ある程度頑張らないと仕事が減って来た時痛い目をみる。しばらくは仕事が減っていく一方だと思うので、頑張らないといかんなあ。

2009年12月23日水曜日

心配

まじめだけどヘタな子というのが、一番気になる。何か出来る事はないかと思いつつ結局大したことは出来ないのだが。

2009年12月22日火曜日

感覚

理屈でやって、失敗することがある。感覚の方が良かったことがある。逆に感覚だけでやって失敗することもある。いつも理屈と感覚の間をいったりきたり。

2009年12月21日月曜日

人に伝える

同じ事を何度も繰り返したり、人に技術を伝えるには 理屈・理論にする必要がある。演出の技術も同じで気付かれにくいが技術があって、誰かに教える為には言葉に落とし込まなくてはいけない。しかし、物語というものは理論だけで構成されているわけではなく、むしろ8割方理屈ではない何かで出来ている。物語を理屈っぽく構成することは可能だ。神話の時代からのデータベースがあるのから、現在流通している物語の原形はかならず、求めることができるだろう。しかし、物語というものは、よく分からない何かを分からないままでありつつも飲みこむためのツールなので物語で語られる対象物は理屈では語り得ない。何故世の中に悪人がいるのか、それを言葉に出来た人はいないが、それでも現実を受け入れないことには人間
は生きていけない。そういう訳の解らない現実を飲み込むためのツールが物語なのだと思う。演出は対象物を生きたまま切り出すことと それを観客に飲み込ませることだ。お腹の空いていない人に無理やり料理を食べさせる事が出来ないように、物語も必要ない人にきかせることは出来ないが、おいしい料理をつくる技術があるように、物語をつくる技術があって、演出の技術というのはこのことだ。演出の技術はしかし、扱う素材によってかなり違う。演出の技術を人に教えるのは難しい。

2009年12月15日火曜日

うーむ

なるべく安価でアニメを提供できないかと思う。最近そのことばかり考えている。ネットを使ってうまくできないもんだろうか。

2009年12月13日日曜日

覚えられない

演出は自分で絵を描くわけでは無いので、なかなかキャラクター(絵のディティール)を覚えられない。服の形とか細かい所が間違っててもなかなか指摘できないのだ。作監さんに、これ間違ってますよね、とか言われて、え!(^_^;そうでしたっけ…ということはよくある。かといってキャラ表首っ引きで間違い探しをやるのは時間がいくらあっても足りないので、細かい所は作監にまかせるのが吉だと思う。とはいえ、演出でもチェックするに越したことはないので、間違い易い箇所や目立つディティールは気にするようにしている。

作品と批評の関係性

批評は常に作品と対で現れる。批評だけが独立して存在することはない。ということは、批評の読者が必然的に作品の観客と重なってくるということだ。全く作品の知識なしに批評だけが読まれることはほぼ無い。作品を見ていない場合でも、作品に対して多少興味があって概要を漠然と知っていなければ読まないだろう。対象を広く世の中に紹介するという意味での批評は存在するが、批評の対象に対する興味があってこそ批評は読まれるということだ。
これは、潜在的に批評の読者がいそうもない作品は批評されないということを意味する。
もちろん、作品に批評を必要とする深度が無い場合は沢山あるだろう。しかし、いい作品であっても批評されないということも多々ある。結局、批評も売れなければ商売にならないから。
批評が無いからいい作品が増えないという論理は、だからやっぱりありえない。

2009年12月9日水曜日

さらなるデジタル化

紙を無くしてデータにしてラフな段階でも作業が共有できるようになると便利。コンテ撮から始めてどんどん差し替えていけば、イメージの共有もしやすい。アニメーター的にはラフの段階で覗かれるのは不本意かもしれないが。進行状況の共有にもなる。コンテも描いたデータが即刻サーバーにアップ されれば進行状況は一目瞭然…うーむ、自分の首を絞めそうだが。ただもう少し作業状況を可視化することは必要な気がする。

2009年12月6日日曜日

アニメと批評

批評がないからアニメは駄目だ的なことをいう人がいるが、それはありえないと思う。批評があることでより緊張感のある作品作りにつながることはあるかもしれないが無いからいい作品出来ないのであれば実作者に作品に対する良心が無いということと同義だ。批評はあくまで作品に対する反応で、まずは、作品ありきなのである。というわけで実作者は批評があろうが無かろうがひたすらいい作品を作るために努力するしかないのだが、いい批評があれば作品作りに緊張感は生まれるんだろうと思う。

2009年12月3日木曜日

タイミング

タイミングに失敗してる原画の典型に、ある動きのなかで原画が描いてある(時間軸上の)位置とタイムシートに指定してある位置が一致していないというものがある。そういう原画は絵をパラパラとめくっていると動いて見えてるのに、シート通りに撮影して見ると速すぎる部分があったり遅すぎる部分があったりしてスムースに動いて見えない。シートを直すだけでうまく行く場合もあるが決められた尺のなかに、ある芝居や動きを収めなければいけないとき、原画から直しということも少なくない。基本的に原画とシートの時間軸上の位置は分かち難く一致しているのでそれができていれば失敗することはない。しかし、頭の中で考えているだけでは分からない事も多い。絵のセンスと同じくタイミングのセンスのいい人というのは
いるのだが、QARなど使って試してみることで身体で時間感覚を掴む事は可能だと思う。ただQARで試しても色が着いて動いて見ると思っていたのと違うということはよくあるので、最終的に出来上がった時の画面とシートを確認は怠ってはいけない。タイミングの苦手な人はシートもコピーしておいて絵とともに比較検討したほうがよい。

2009年12月2日水曜日

ノリだけで作る

金はかけずに完成度も低くていいので、手軽に出来るようなアニメの作り方をもっと考えるべきだろう。現代のネットのスピード感に比べると今のアニメの作り方は遅すぎる。リアルタイムで感想などがかえってくるのに、それをフィードバックできてない。作り手のパッションも新鮮なまま作り上げるのは難しい。完成度の高い作品を作るノウハウは既に沢山あるので、次はいかにスピードを身に着けるかだろう。ツールは大分揃ってきている。もっと適当でいいからスピード感のある作品と発表出来る場所が出来るといいと思う。